レーサーズナビ編集部コラム
マチガイなく新型アルトはバカ売れする!
新型アルトは、かつて一世を風靡したワークス的な存在に果たしてなり得るのか……、レーサーズナビ編集部の切り口はこの一点に尽きる。我々の未来予想図としては、それをおおいに望んでいるし、現代版WORKSのポジションを築けると確信している。だとすればレーサーズナビとしても放っておくワケにはいかない。そこで、今号からHA36新型アルトチューニングの連載をスタート。題して『現代版WORKSへの道』。アルトワークスとは、一般向けのファミリーカーだったアルトをベースに、エンジン内にまでスペシャルパーツを搭載した上、高出力を絞り出す大口径のターボチャージャーをメーカー自らが搭載した〝バカッ速〞のチューニングカーのこと。当時、各チューニングパーツメーカーからたくさんのアフターパーツがリリースされマニア以外にも飛び火して社会現象に。なかにはあろうことか100馬力キットまで存在。いまに至る軽自動車チューニングの歴史は、まさにアルトワークスチューニングから派生した歴史なのだ。新型アルトにも、そのワークス的スポーツグレード『RS』が今春登場する。ワークスとは謳っていないが同じようなポジションになることは間違いない。いまからチューニングパーツメーカーやチューニングショップが大注目。みな、そこに参戦する意志を表明している。
大勢の走り系軽カーファンが待ち望んでいたのはスズキのこのやり方
自動車メーカーもGTに本気だということは、完全にもう隠し切れない事実。ダイハツが新型コペン、ホンダがS660、それぞれ2シーターオープンのスペシャリティカーを投入。この状況からして、スズキだって黙っているはずがない。ついに2014年12月22日、スズキは新型アルトを発表。そして、その先に待っていたのがアルトワークスの事実上の復活というニュース。メーカー発表では決して“WORKS”とは謳っていないが、ターボエンジンを搭載するエアロフォルム仕様。当時を知っている人ならそう呼びたい衝動に駆られても仕方がない。
ダイハツ&ホンダが『軽自動車らしからぬ』路線に存在価値を見出したのに対し、大人が4人乗れて荷物も積める低価格な大衆車をベースにスポーツグレードをぶつけてきたのは、とてもスズキらしい。2シーターオープンの魅力はまったく否定する気はないが、いざ購入するとなると日常の使い勝手を考えれば躊躇してしまうのも事実。大勢の走り系軽カーファンが待ち望んでいたのはスズキのこのやり方。じつに2000年以来およそ26年ぶり。バカ売れマチガイなしだ!