2015年3月14日/カテゴリ: 作成者: https://racersnavi.com/archives/author/okada/

最後を飾る軽自動車の祭典のはずが…

ハイランド・ウェザーにより、東北660選手権の決勝レースは中止

開催日:2014年8月24日 場所:仙台ハイランドレースウェイ 主催:東北660選手権・大会事務局

閉鎖が決まった仙台ハイランドに
全国から約100台のKカーが集結

9月15日での閉鎖が決まった仙台ハイランド。今シーズンの東北660選手権はスケジュールが大幅に変更され、10月に開催予定だった第4戦はエビスサーキットに場所を移すことが決定した。第3戦が最後の軽自動車イベントということで、東北660選手権は過去最高の60台というエントリーに。また併催の走行会&模擬レースにも30台以上が集まり、文字どおり最後を飾る軽自動車の祭典となった。そして仙台ハイランドといえば、目まぐるしく変わる天候でも知られている。この日は午前中が強烈な日差しの晴天、午後になると雲が広がって土砂降り、最後は落雷による停電という、ハイランド・ウェザーを最後の最後に体験する1日。東北660選手権の決勝レースは中止となってしまったが、夕刻になっても誰ひとり帰ることなく、自然発生的にピット前へレースカーを整列させる姿は、仙台ハイランドが〝草の根モータースポーツの聖地〟として、多くのユーザーから愛されたコースであったことの証だろう。

SCラン

●晴天から一転。午後は雲が広がって土砂降り。最後は落雷による停電となり決勝レースは中止
レース終了後

●夕刻になっても誰ひとり帰ることなく、自然発生的にピット前へレースカーを整列させて最後を惜しんだ

■1クラス 意地を見せたハイランド育ちのアネザキ

今シーズン2連勝中のS耐ドライバー、大橋正澄をいかにアネザキが抑えるか。両者の順位によってはチャンピオン決定もあり得るラウンドだ。意地を見せたのは自他ともに認める「ハイランド育ち」のアネザキで、2分25秒フラットを叩き出しポールポジション。愛弟子であるトモキはまだ1クラスの車両に慣れないのか、約1秒7のビハインドで3位につける。2位はやはり大橋で2分25秒3、決勝になればワンミスでひっくり返る僅差でしかない。またアネザキらと同チームのアベもトモキとほぼ同タイムで、虎視眈々と表彰台を狙う。しかし決勝が始まる2時間ほど前から雲行きが怪しくなり、決勝はセーフティカー先導で数周を走った時点で、残念ながら中止という決断が下された。そのため予選順位がそのまま決勝の順位とされ、シリーズポイントは周回数に応じて減算。チャンピオン争いは最終戦へ持ち越しとなった。

■2クラス ポールの渡邊勝洋が決勝レース中止で優勝!!

3クラスの車両とはタイヤの違いしかないにもかかわらず、条件によっては1クラスを食うこともある2クラス。それだけ実力者が揃っているという証拠といえるだろう。ただしウェット路面となれば、上位陣はほぼ全員がミシュランを選択。3クラスで使えるグレードでありながら、雨では驚異的なグリップを発揮すると評判だ。ポールポジションを獲得し、決勝が中止のためそのまま1位となったのは渡邊勝洋。オリジナルの足まわりを使っているとはいえ、基本的にはユーザーへ貸し出すレンタルカーというから驚くほかない。2位はシリーズ首位を走る狩野治。愛機エッセはハイランドとの相性が悪いらしく、約3秒のビハインドを背負ってしまう。3位は関西からの遠征組てらちゃん。アップダウンが激しくコーナーも多い攻略の難しいコースだけに、前日からサーキット入りしてデータ取りを重ねた成果はあったようだ。

■3クラス ヨネモリが圧倒的な速さでポールポジション

チャンピオンを獲って気持ちよくステップアップする、と宣言していたヨネモリが圧倒的な速さでポールポジション。3クラスで2分30秒を切ったのは1台しかおらず、前後は格上の1&2クラスだらけという状況だった。2番手は関西からエントリーしているセ界の金田、3番手にはプライベーターの土屋耕太がつける。それ以降も2分31秒台までは大混戦で、初参戦の田中勇弥を筆頭にイズミ/大泉良文が並ぶ。仙台ハイランドはグリッドの数が少ないため、もっともエントリーの多い3クラスは上から9台しか決勝へ進出できない。明暗が分かれたのはAガレージのチーム員、トシヤとアビコだ。2分33秒226で9位のトシヤに対し、アビコは2分33秒258というわずかの差。今シーズンは予選落ちが当たり前になるほど参加台数が多く、3クラスの中盤グループにとっては予選を通過することが最初の関門といえるかもしれない。

■4クラス 頭ひとつ抜け出した2013年1クラスチャンプ倉島

大混戦が続く4クラス。第2戦が終わった時点でのポイントランキングは、東郷禎史(31P)/倉島直典(30P)/椎根克彦(30P)と横一線だ。ハイレベルな戦いは仙台ハイランドでも同様で、3名のドライバーすべてが2分31秒台をマーク。頭ひとつ抜け出したのは2013年に1クラスを制した倉島で、0.3~0.4秒差で東郷と椎根が追う展開となった。ただし倉島と東郷の間には他クラスのマシンが4台も入っており、スタート後の展開しだいでは逆転も容易に起こり得る。後方には2分32秒台のキクチンと長谷川清弥が隙を狙っており、いずれも表彰台の経験を有するだけにミスを見逃すことはないと思われる。仮定の話をしても意味はないが、決勝が行なわれていたら記憶に残る名レースになったかもしれない。乗り手とコンディションしだいでは、上位クラスに匹敵する速さのAT&CVT。さらなる進化を期待したい。

■コンソレ 過去最高の25台が出走

コンソレーションレースも過去最高の25台が出走。天候が怪しくなってきたなかでスタートが切られ、直後から大粒の雨が降り始めウェット路面に。どのドライバーも慎重にマシンを操り、3周目が終わろうとする頃にハプニングが発生する。パドックに迷い込んだ一般車両がピットロードから最終コーナー側に進入し、赤旗にてレースを一時中断し進入車を排除。その間に雨がますます激しくなり、安全のためそのままレース終了となった。優勝は3クラスにエントリーしていた小野晃弘。

コンソレ優勝

●ハプニングにより中断されたコンソレ優勝は、3クラスにエントリーしていた小野晃弘だった

■走行会 30分のフリー走行と模擬レースを開催

天候の影響を受けなかったのはフリー走行&模擬レース。新規格と旧規格、過給器つきとNA、そしてAT&CVTにクラス分けし、30分のフリー走行および希望者による模擬レースを開催した。各クラスの優勝は以下のとおり。旧規格&過給器/五十嵐義弘、新規格&過給器/坪井崇、旧規格&NA/川島雅行、新規格&NA/加藤正夫、AT&CVT/谷田貝佳洋。総合でのトップタイムは仙台ハイランドのKカー耐久でも活躍する、CR22Sアルトを駆る五十嵐義弘で2分12秒403をマークした。

模擬レース優勝

●総合トップは仙台ハイランドのKカー耐久でも活躍するCR22Sアルトを駆る五十嵐義弘

photo&text 佐藤 圭


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