1クラス エキスパート
■優勝 #12 トップワンアクエリアスアルト 兼信 剛史
■2位 #1 竹本自動車withアングルオート制動屋 増本 千春 ■3位 #34 アクエリアススポーツ 上田弘次郎
「気候もよくなったせいか、すごくクルマの調子がいいです。アクエリの社長のススメでタイヤの空気圧を変えてみたのですが、それもバッチリ!! 1年前におろしたUSEDの175/60-14のZ2☆スペックなんですけどね。いつもよりトップスピードも伸びています」と語るのは1クラスで優勝した兼信選手。予選では3秒台目前となる2’04.031でポールを獲得し、決勝でも最後までトップを快走。2位との差は6秒4。まさに圧勝だった。その2位の増本選手は、コンピューターにトラブルを抱えてのレースを余儀なくされた。「不調を改善すべくサブコンを変えてきたんですけどね……。調子いいぞと思ったら、急に息継ぎをするような感じでここぞというときに失速。兼信選手もそれが分かっていたと思います。楽なレースをさせてしまいました」。そして3位は、アクエリの上田選手。スタートからゴールまでずっと、GO-Powerの柴田選手と激しい3&4位争いを展開。予選で上位だった柴田選手がスタートを決めて序盤はリードしたものの、上田選手が見事にひっくり返して表彰台を獲得した。
2クラス ミドル
■優勝 #23 T-Cars Sport’s 2号機 セ界の金田
■2位 #37 竹本自動車タルミ部署タナタナサンDXL タナタナサン ■3位 #17 オートサービス山崎アルト 山崎 昭博
2クラスは、新型のHA36アルトの“てらちゃん”こと寺阪選手がHA23アルトに対してどんな走りを見せるかに注目が集まっていた。しかし、タイムアタックへとピットを出て行ったアウトラップで、なんと、RYU3が乗るもう一台のアクエリアルトが姿勢を崩してしまう。直後を走っていた“てらちゃん”がそれを避けきれず、2台が接触。ドライバーは無事だったが激しくクラッシュし、この日は両者ともコースを一周もせぬままリタイヤ。「これもレース、仕方ない」と気持ちを切り替えて、彼が代表をつとめるT-Carsチームの応援にまわることに。予選ポールは、そのT-Carsのセ界の金田選手。2番手にはコンマ2秒差で山崎選手が続く。2クラスの決勝はこの2台による、まさに互角の争い。スタート直後はスルスルっと金田が前に出たが「ここが勝負だと思ってマジで攻めました」と山崎が気迫の走りで金田に追いつき序盤のうちに逆転。山崎が前に出てからも金田がピタリと後を追う。ストレートの度にスリップにつこうとする金田を山崎がラインを変えて阻止。ファイナルラップに向かうホームストレートまでそれが繰り返されたが、その先の2コーナーで2台のバンパーが軽く接触。「大クラッシュを覚悟した」という2人だったが幸いにもマシンは無事。金田はすぐにレースに戻り総合ではひとつ順位を下げたがクラス1位でゴール。山崎はクルマが大きく振られタイムロス。「復帰時にエンジンがかからずにヤバいと思いましたが、あきらめずに走れば表彰台に立てるかも……」と冷静に判断。その間に竹本自動車エッセのタナタナサンが2位に上がり、山崎は3位でゴールした。ゴール後は意外にも金田と山崎は笑顔。「1位にはなれましたが素直には喜べない」と金田が申し訳なさそうにレースを振り返った。
3クラス フレッシュマン
■優勝 #15 IDI・SNメカニック・Timely Pan
■2位 #88 T-car’s Sports 5号機 なべさん ■3位 #27 SEYA-Eye-Clinic-Dアルト Dr-M
「タイヤとクルマのバランスがようやく取れてきたのかなぁと思います。クルマは前回と同じだし、気になる駆動系付近からのカタカタいう異音もそのまま(笑)。今日、アドバンテージがあったとすればタイヤですかね。あと、シルバーウイークの休みで、サポーターがたくさん来てくれたのも力になりました」。今シーズンから新規投入してきたクムホエクスタV720で、格上クラスのマシンを脅かすタイムをマークしたPan選手。2分8秒4は、2クラスのトップとほぼ同等。岡国のNA660は気が抜けるほど甘いレースではないが、余裕とも思える3クラスのポールトゥウインを達成。前戦で優勝したT-Carsのなべさんでも9秒台がやっと。「Pan選手、速過ぎです」と苦笑い。淡々と決勝レースを走るしかなかったが着実に2位に入り、年間の選手権獲得に望みをかけた。そして、3位に入ったのがDr-M選手。岡国のNA660に参戦して2戦目で早くも3位表彰台。3クラス仕様で10秒台に入れるのさえ苦労する選手が多いなか、誰も履いていないディレッツァDZ101の155幅タイヤをチョイスするあたりに理由がありそう。今年の最終戦や、来年の注目選手として目が離せない!!