開催日:2014年10月19日 場所:エビスサーキット西コース 主催:東北660選手権・大会事務局
東北660選手権初サーキット!!
第4戦はエビスサーキット西が舞台
仙台ハイランドの閉鎖により、第4戦はエビスサーキット西コースでの開催となった。JAF公認サーキットほどの広さではないものの、軽自動車でレースを楽しむには十分な規模。車検などの体制はすべて今までと変わらず、JAF公認レースと同等の安全性・公平性だ。ただしコースの全長が仙台ハイランドの半分ほどと短くなるため、出走は1&2クラスと3&4クラスのふたつに分けることに。エビスサーキットは週末の占有が多く、レース当日がぶつけ本番というエントラントも多かった。それでも地元のバックヤードファクトリー/Aガレージ/ガレージ・カリノなど、有力どころは何度かサーキットに足を運び、しっかりデータ取りしていた模様。そして2015年もエビスサーキットでは2戦の開催が決定した。また仙台ハイランドで人気だった、Kカー耐久の後を継ぐ耐久レースも東北660選手権の大会事務局が計画中とのこと。いずれはココが仙台ハイランドに代わる、軽自動車の聖地になるか?
■1クラス 大橋が後続を引き離しシリーズチャンピオン獲得
チャンピオン争いはあっけないカタチで幕を閉じた。バックヤードファクトリーが作り込んだエッセを駆る大橋正澄が、ライバルのアネザキを寄せ付けない速さでぶっちぎりのポールポジション。アネザキは約2秒のビハインドを背負い、かつ走路外走行のペナルティで3グリッド降格の処分が下される。トモキとアベのAガレージ勢も必死に追うが、今回はあまりに大橋が速すぎた。決勝もスタート直後から大橋が後続を引き離し、ポール・トゥ・ウィンでシリーズチャンピオンも決めた。2位は師匠アネザキの猛追をかわしたトモキ。また相次ぐマシントラブルで「毎回レースにならない」と嘆いていた、高松憲次が復調したのもトピックといえるだろう。
■2クラス サスを一新した高橋が 悲願のポール・トゥ・ウィン
シリーズチャンピオンは狩野治がほぼ手中にしている状態だが、今回の見どころはサスペンションを一新した高橋和矢だ。親子ほどの年齢差がある狩野とのバトルは、東北660選手権の名物のひとつとなっている。予選タイムはわずかに狩野がリードするものの、やはり走路外走行のペナルティでグリッド降格。高橋がポールポジションとなり総合でも3番手からのスタートとなった。3番手はヴィッツのワンメイクレースでチャンピオン経験を持つ渡邊照重で、第3戦のウィナー渡邊勝洋は直前のマシントラブルで3クラスの車両に変更、残念ながら戦線離脱してしまう。決勝も高橋が危なげのない最後まで走りをみせ、悲願のポール・トゥ・ウィンを決めた。
■3クラス セ界の金田が不参戦 シリーズチャンピオンはヨネモリ
3クラスはランキング2位のセ界の金田が不参戦のため、シリーズチャンピオンはヨネモリで決定。かといってヨネモリは守りに入るワケでもなく、練習走行から攻めの走りで後続を突き放す。練習走行、予選、決勝と一度もトップを譲ることのないパーフェクト・ウィンだった。予選で2番手となったのはチームメイトのイズミ、3番手も同じくAガレージのアビコ。このままAガレージが表彰台を独占するかと思いきや、決勝では今年から参戦の大泉良文が猛烈な追い上げをみせ、3位で初めての表彰台を獲得する。残念だったのは菊地哲也。予選では4位のタイムを記録するも、走路外走行が著しく多く最後尾スタートに。来シーズンの雪辱を期待したい。
■4クラス チャンピオンは東郷か? 倉島か?
最後まで混迷を極めた4クラス。第3戦が終了した時点でのポイントは1位が倉島直典で36、2位が東郷禎史で34、3位が椎根克彦の33。誰もがチャンピオンの可能性を秘めている状態でのレースとなった。予選は「エビスはCVTとの相性がいい」という東郷がポール、その時点でボーナスポイントが2追加され大きくリード。2位は倉島で3位は椎根だが、椎根は走路外走行で3グリッド降格となり。コレで実質的なチャンピオンは東郷と倉島に絞られた。決勝は両者とも3クラスの車両に混ざりながら、付かず離れずの間隔をキープして中盤に突入。最後まで倉島は追い上げるが、間に入った3クラスをパスするのに時間を要し、東郷が逃げ切るカタチとなった。
photo&text 佐藤 圭