2015K耐久東海シリーズ 開幕戦レポート

開催日:2015年3月22日 場所:スパ西浦モーターパーク 主催:GTカープロデュース

テクニカMotys制動屋アルト
プロ集団が初戦を制覇!!

“スパ西耐久”の愛称で大勢のファンから親しまれている、K&GT耐久東海シリーズの2015年シーズンが3月22日、ついに開幕した。GTカープロデュースの主催でスパ西浦モーターパークにて争われるKカー&普通車の耐久レース。1DAYを午前と午後に分けて、軽自動車と普通車の2つのレースが開催されている。そのなかでも毎回多くのエントラントを集めるのが軽自動車のカテゴリー。初戦から各クラス合計して29チームが参戦。なじみある常連チームに新規参戦チームが混じって、華やかな軽カーのマシンがピット&パドックを埋め尽くした。開幕戦に相応しく、天候は晴れ。暖かい陽気に包まれる、春の到来を感じさせる絶好のレース日和。

朝一番の予選では、短い計測時間に関わらず、毎回キッチリとタイムをまとめてくる32号車の暴走あばれ馬ミニカ(KTOクラス)がトップタイムをマークして全体のポールポジションを獲得。2番手には101号車の午後の紅茶カプチーノが入りミニカとフロントローを分け合った。各クラスの1番時計は、KNOクラスが223号車のヤマモトトゥデイ、KTCクラスが93号車の藤枝ダイビングアルト、KNCクラスがVISCONTIトゥデイ、KNNクラスが100号車のもらいものビートとスパ西耐久の常連組が顔をそろえた。

スパ西耐久の面白いところは、巧みに考えられたルールにより、毎戦接戦となりゴールしてみないと勝者が分からないところ。速くて戦闘力のあるトゥデイやアルトワークスといった旧規格勢が序盤はレースをリードするが、ピット回数で有利な新規格勢が中盤〜終盤にかけて追い上げてくる展開。

開幕戦を見事に制した9号車のテクニカアルトもまさにその流れだった。今年のテクニカチームは、プロショップのマシンをプロドライバー達がドライブするという組織体制。予選では下位に沈んだが決勝レースでは全体のファステストラップを叩き出しながら見る見るうちに上位にポジションアップ。昨年のマシンからターボチューニングを進め、大幅にアップデートさせてきたのもさるものながら、流石はプロ集団……。

SCランを絡めたピットインのタイミングをも味方につけ、完璧なレース運びを披露した。

2位となった32号車のあばれ馬ミニカも同一周回には持ち込んだが、いつもの新規格車両の勝ちパターンをライバルに奪われた結果に。言うなれば、相手の方が一枚役者が上だった。テクニカチームは総合優勝&KTOクラス優勝でシリーズポイントも満点を獲得。総合3位には、マシン横転から復活させたガレージイシヤマ14号車のアルトワークスが1LAP遅れで食い込んだ。

一方、総合4位となりKNOクラスで優勝したのは698号車の我らがレーサーズナビチーム。今シーズンよりまったく新しいマシン、新しいチームとして参戦。マシンはL250新規格ミラ。軽カー耐久レースシーンでは超マイナー車種。キャドカーズの手によりオープンクラスの車両規則ギリギリまでエンジンをチューニング。バイク用のピストンをダイハツのEF-VEに仕込んで、排気量を698ccにまでボアアップ。ゼッケンの数字はこの排気量からとったもの。軽カーNAエンジンのメカチューンという新機軸のチャレンジ。タダ同然の車両、どこにでも転がっているEFエンジンをベースに『オトナが遊べるチューニング』を提案。ライバルのトゥデイ勢に対してまだまだ絶対的な速さは劣るが、次戦までにさらにエンジン内部を見直し、吸気システムの変更、コンピューターセッティングなどでパワーアップする意気込みだ。

そのほか注目はKNNクラス。エントリー9台のうち、ビートとトゥデイが1台ずつ、ヴィヴィオが1台、あとの6台はすべて新規格のHA23アルト。スパ西耐久にもついにHA23アルトが浸透。全国的にレース車両として人気の高いHA23アルトだけに、チューニングパーツも豊富でセッティングノウハウもある程度定番化しつつある。ノーマル車両に近い車両規則なので、これから軽カー耐久レースを始めてみたいというチームにもKNNクラス+HA23アルトのパッケージは最適だ。これからも目が離せないクラスになりそう。

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KTOクラス

KTCクラス

KNOクラス

KNCクラス

KNNクラス



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