開催日:2014.11.9 場所:ヒーローしのいサーキット 主催:ヒーローしのいサーキット
自分たちにベストなカテゴリーを選べる、ヒーローしのいの軽耐久!
毎回キャンセル待ちが出るほど人気の軽カー耐久、“HERO Challenge 2014 with HOT-K(通称名、ヒロチャレ)”を開催するヒーローしのいサーキットが、よりライトにレースを楽しみたいというユーザーに向け、2014年11月9日に開催したのが、『ミニチャレ番外編 しのいエンジョイ軽耐久‘14』である。当レースは、これまでヒロチャレと同時に行ってきた“ミニチャレ”の特別レースという扱いで、通常の60分形式に対して3時間で行われるもの。もともとは、ビギナーが気軽にエントリーできるという触れ込みで立ち上げられたミニチャレだったが「60分ではちょっと物足りない、でも、ヒロチャレの4時間ではドライバー&マシンへの負担が大きくてちょっと心配…」そんなユーザーたちのリクエストに応えて行われることになった。
そのようなことからも、参加者の顔ぶれは、ヒロチャレ常連チームに混じって、新規ユーザーもチラホラ。また、ビギナーにも最適なレースということもあり、常連の参加チームの中には、以前から自動車レースに興味を持っていたというサーキット未経験の友人にマシンを託し、いつものメンバーは裏方に回ってレースをサポートする姿もみられた。自分たちの背丈に合わせて様々なカテゴリーから選べるのが、ヒーローしのいの各種軽カー耐久レース、最大の魅力といえるだろう。
ちなみに今回は、午前中に90分の長いフリー走行を設け、その後予選アタックが行われ決勝グリッドを決定。午後から3時間耐久レースが行われるというスケジュールで進行した。練習走行の時間も長めに取られているので、徹底して走り込みたいという人たちにも満足のイベントといえる!
■決勝は大波乱のレース展開!
走行しやすい環境を提供することもテーマのひとつとする、ヒーローしのい軽耐久シリーズ。今回は上記したように、ビギナーにも安心して耐久レースを楽しんでもらえるよう、エントリー数はいつもより少なめの8チームで行われるカタチとなった。
さて、フリー走行で際立つ走りを見せたのが、ゼッケン88番の トゥデイ駆る“チーム・サキ”だった。ヒーローしのいサーキットでの走行は、経験が浅めというものの予選ではトップタイムを叩き出し、決勝グリッドではポールポジションを獲得することになる。
フリー走行終了の頃になると、空から大粒の雨が降り注ぎ予選アタック時にはコース上はフルウエットに変化し、午後に行われた決勝は大波乱のレース展開となった。予選での快走のとおり、レース序盤は“チーム・サキ”がリードするかたちでスタート。スプリントレース並みのペースで飛ばし、ライバルをグングン引き離す展開となった。だが、ウエット路に合わせてタイヤの空気圧を低く目セットしたことが裏目に出たのか、縁石をカットした瞬間、ホイールからタイヤのビードが脱落して大きく後退。その間に前に出たのが、“耐久名人”ゼッケン26番「フリーウエイレーシング」と、ゼッケン9番「Mayumi Racing」だった。だが、他車のクラッシュやコースアウトによる処理などで、コース上はたびたび赤旗中断。最後まで上位陣が目まぐるしく変わる大波乱のレースが展開されたのだった。
スリッピーな路面という悪条件により、想定外のトラブルに見舞われてしまったチームも多く、後半、コース上を走るマシンは4台というまさにサバイバルレースとなった。たが、皆、気落ちするどころかあるエントラントの中には「耐久レースにはトラブルはつき物!」と、後のレースを戦っていく上で、非常にためになる経験ができたと語ってくれた人もいた!
悪天のサバイバルレースを走り抜いたのはこの4台!!
8チームがエントリーした、『ミニチャレ番外編 しのいエンジョイ軽耐久‘14』だが、悪天によるクラッシュや想定外のトラブルで完走は半分の4台となった。優勝は、K4GPなどのレースにも長く参戦してきた、ゼッケン26番「フリーウエイレーシングJA-2」が獲得。じつは今回のマシンは、ほとんどレースも未参戦の足まわりもノーマルの車両なのである。慣れないマシンながら確実なドライビングを実践し、ペース配分をキッチリと行いながら最終的に勝利を獲得してしまうところは、さすがは耐久レースに慣れた集団といえる。
また、2位に入ったのがゼッケン9番の「Mayumi Racing」。いつもヒロチャレで使用しているビートではなく、足まわりと排気系のみに手を入れた、賞味期限切れエンジン(失礼!)のマシンで参戦したが、それを感じさせない走りはさすが。滑りやすい低μ路でもしっかりと4輪が路面を捉えるサスセットで安定したタイムを刻んでいった。
そして、着実に周回を重ねたゼッケン48番の「AKB Racing team」が3位を食い込んだ。買い物兼レース仕様のエッセを駆る、AKB Racing team が3位を食い込んだ。13年度までのレースではヴィヴィオで参戦していたが、故障によるトラブル続きで結果が出せなかったものの、このマシンで安定して走れるようになり今回は完走することもできた。現仕様は買い物兼レース用と、ほとんどノーマルだが、今後はドラテクの向上に合わせて少しずつメイクしていくそうだ。
ちなみに4番手に入ったのが、ゼッケン54番「高崎経済大学自動車部」だった。彼らは14年度から耐久レースに参戦を開始したフレッシュマンチームだが、レースをキチンと走り切ることをテーマに、マシン側のトラブルについても極力発生を防ぐべく、サスや安全装備、ブレーキチューン以外の点は完全ノーマルとしてレースに挑んできた。自分たちのペースを守り、無理をしない手堅いレース運びが無事に完走できた要因のひつともいえるだろう。